あげなカンパニー株式会社のオフィシャルBlogです。 筆者は代表取締役の安慶名紀昭です。 あげなカンパニーの現状報告や、代表の頭の中を開示するようなBlogになるだろうなあって感じです。
僕がアメリカで英語が通じなくて困っていたとき、先生役を買ってくれたノルゥェー人に、こう言われました。
「これからきみに、英語を話すうえでの最大のコツを教えよう。そのコツというのはね…」
大
き
な
声
で
話
す
こ
と
だ
!
そして、「これができれば、今日からきみの英語はだれにでも通じるようになる!」とまで断言されたのです。
英語を話す最大のコツが、大きな声で話すこと?
僕にはとても信じられませんでした。
なぜなら僕は学生時代、空手部に所属していたバリバリの体育会系。
自分の声は、むしろ大きいほうだと思っていたくらいです。
「君の声って、小さくてぜんぜん聞こえないよ」
僕としては納得がいきません。
今まで声が小さいと言われたことなんて一度もなかったのですから。
しかし、言われて初めて自分の声量について自覚するようになったのは確かです。
次の日からは、言われたとおり、声のボリュームを2〜3倍に上げて話してみることにしました。
するとどうでしょう。
声を大きくしただけで、本当に驚くほど英語が通じるようになったのです!
それまで、なぜか「?」と聞き返されていた言葉が、ほとんど聞き返されなくなったのです。
このとき僕は、心の底から感動したものです。
「英語が通じるって、なんて素晴らしいんだ!」
しかも、ただ声を大きくしただけです。
相手に「通じるようになった」のではなく、「聞こえるようになった」というだけの話なのです。
帰国後、多くのネイティブからこんなことを聞きました。
いわく、僕たち日本人にとっては普通の声の大きさでも、彼らにとっては「蚊の鴫くような声」にしか聞こえていないという話です。
もしあなたが海外で迷ったら、単語だけでいいので、大声で言ってみてください。
相手が単語を聞き取れれば、「ああ、あそこだよ」と教えてくれます。
このことをネイティブに聞くと、だれもが文法はめちゃくちゃでも、大きな声で話してくれたほうが断然わかりやすいと、口を揃えて言います。
日本人の英語は通じないのではなくて、それ以前の問題として「相手に聞こえていない」のです。
相手に聞こえるように話すというのは、話し手と聞き手、双方にとって非常に重要です。
何回も聞き返すほうもだんだん面倒になってきます。
そして、コミュニケーションできなかったという結果だけが積み重なっていくので、英会話に対して良いイメージを持てなくなってしまいます。
今あなたが、英語が通じないと感じているのであれば、まず声のボリュームを2倍に上げて話してみてください。
今までと同じことを話していても、相手の反応は格段によくなります。
それでは、なぜ英語は大きな声で話さないと通じないのでしょう?
答えは簡単。
英語という言語は、そもそも非常に聞き取りにくいものだからです。
あなたは、電車やレストランで
「外国人どうしの会話はなんであんなに大声なんだろう」
と思ったことはありませんか?
本来なら声のボリュームを下げるべきだと思う場面でも、彼らは大声で、それこそ話の内容が周りに筒抜け状態で話しています。
これは、外国人はプライバシーの感覚が薄いとか、空気を読めないといった理由ではなく、そもそも英語が聞き取りにくい言語だからです。
ネイティブどうしでも、大きな声で話さなければ、相手に聞こえないのです。
僕の友人のオーストラリア人は、同じテレビで番組を見るとき、日本語の番組と英語の番組とでは、音量を変えます。
日本語であればボリューム28くらいで見ているのに、英語になるとボリューム40くらいに上げないと聞こえないのです。
いかに日本語と英語の聞こえやすさが違うのかわかるというものですね。